キリスト教育
横須賀学院の地は、旧日本海軍の基地の一角にあります。終戦後、米海軍横須賀基地司令官として着任したデッカー提督は、復興にあたってキリスト教に基づく教育の必要性を提唱し、接収した旧海軍関係施設を提供しました。そこに青山学院横須賀分校が開校しましたが、東京の本部の復興に注力する必要から、わずか数年で閉校が決定されます。
「横須賀の地に誕生したプロテスタント学校の灯を消してはならない」との強い思いから困難を乗り越えて、青山学院を受け継ぐ形で創立されたのが横須賀学院です。創立以来、キリスト教による人間形成を「敬神・愛人」の建学の精神に表し、教育活動を行っています。
礼拝
祈りをもって始まり、祈りをもって終わる。横須賀学院が創立以来変わることなく積み重ねてきた日常です。日々の生活のはじめに行う礼拝は、神様を崇め、その恵みに感謝する時。また聖書の言葉を聞いて、神について、人間について学び、祈る時です。礼拝を通して神様と向き合い、自分と向き合う。この時間をとても大切にしています。
また創立記念日の前後一週間を、キリスト教教育週間と定め、児童も教職員も建学の精神に立ち返り、日常生活を振り返る大切な時としています。この週に行われる特別礼拝や、クリスマスに行われる特別礼拝は、近隣の教会の牧師を招き、お話を聞きます。
入学式や卒業式などすべての式典も、礼拝形式で行われます。
宗教行事
キリスト教教育週間・特別礼拝 6月
6月9日の創立記念日を含む一週間をキリスト教教育週間と定め、建学の精神を再確認する大切な時としています。この期間に行われる特別礼拝は、近隣の教会の牧師を招き、お話を聞きます。また助けを必要としている方々を思い、隣人愛献金をささげます。
花の日礼拝・訪問 6月
子どもたちが信仰を持つようにと願って行われるようになった子どもの日。その日に花を持ち寄って礼拝を行うようになったことから、花の日とも呼ばれるようになっています。一人ひとりが家庭から花を持ち寄って礼拝をささげます。礼拝後はその花をもって、日頃お世話になっている方々のところへ感謝の気持ちと共にお届けします。
収穫感謝礼拝・訪問 11月
果物を持ち寄って、秋の実りを神様に感謝する「収穫感謝礼拝」。昼休みや放課後に、日頃お世話になっている方々の所を訪ね、感謝の気持ちを込めて祝福された収穫物を届けます。
ツリー点灯式 11月
横須賀学院の小学校から高等学校まで全学で、クリスマスを迎える準備の始まりにささげる礼拝です。礼拝後、正門横にある大きなクリスマスツリーに明かりがともります。この日から、横須賀学院のクリスマスシーズンが始まります。
クリスマス礼拝 12月
イエス・キリストの誕生をお祝いするクリスマスをおぼえ、礼拝では近隣の教会の牧師を招き、お話を聞きます。また救い主をお与えくださった神様に感謝し、隣人愛献金をささげます。
ページェント 12月
イエス・キリストの聖誕の様子を劇形式で賛美と共に進める礼拝です。横須賀学院の小学校児童、中学校生徒全員と高等学校の一部の生徒による全学でささげられます。
聖歌隊
5年生になると児童全員が聖歌隊員に任命されます。礼拝や式典での賛美奉仕の他、聖歌隊員全員がハンドベルを練習し、礼拝や施設を訪問しての演奏奉仕を行います。一人が曲の一部分の音を担当するハンドベルを練習する中で、お互いを思いやり、気持ちを合わせることの大切さも学んでいきます。
聖書の授業
全学年ともに毎週聖書の授業があります。聖書に書かれている多くのお話や教えから、私たち一人ひとりが神様に愛されるかけがえのない存在であることに気付き、隣人を愛する心、奉仕する姿勢を身に付けていくとともに、家族や友人、周りの多くの方々と共にどう生きていくべきかを考えます。
ボランティアスクール
3年生以上の聖書の時間の中に組み込んで行っています。「点字」「手話」「車いす体験」「補助犬」についての学習などを、テキストで学習するのではなく、実際にその生活をしていらっしゃる方々をお招きし、お話を伺いながら学習を進めます。多くの方々と接し、学ぶ中で、相手を思いやる心、そして隣人を愛する心を育んでいきます